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THONET社の設立及びその商標権


ミヒャエル・トーネットと5人の息子たち

現在のトーネット3兄弟

1819年、トーネット社が創立されました。23歳の若さで建具職人として独立したミヒャエル・トーネット。その溢れる探求心と時流を捕らえた先見性が、その後“世界のTHONET”となる基盤を築きました。ミヒャエルはしだいに増加する顧客からの注文に応えるために曲木技術を開発しますが、それは生産性の向上だけにとどまらず、機能性/耐久性/美しさまでを曲木で実現させたのです。彼の精神は5人の息子たちを始め、現在に至るまで脈々と受け継がれ、様々な製品に反映されています。

他にトーネットの名前を持つ会社は、イタリアのポルトローナ・フラウ社が手掛けるゲブリューダー・トーネット・ヴィエナ(以下、ウィーン・トーネット社)があります。そもそもトーネット社は第二次世界大戦後に再建されましたが、この時にトーネット社(以下、ドイツ・トーネット社)現社長の父・ゲオルグが、ドイツ・フランケンベルグにある現本社工場を生産会社として継ぎ、ゲオルグの兄・フリッツヤコブが工場を持たない販売会社としてのウィーン・トーネット社を継ぎました。しかし1973年、フリッツヤコブの死を境に両社は完全な別会社となり、生産設備を持たないウィーン・トーネットは他社製品の仕入販売を主とした会社に変化していきます。2001年8月、ウィーン・トーネットは、経営をイタリアのポルトローナ・フラウ社に移しながら現在もその名を残していますが、「THONET」ブランドの国際的な商標権は、あくまでもドイツ・トーネット社のみが保持しています。

ドイツ・トーネット社は1960年、戦争により生産が一時休止されていたNo.14をNo.214としてリデザインし、工場再建後いち早く生産を再開します。なぜならTHONETという言葉が既に曲木家具の代名詞であり、その象徴である永遠のデザイン“No.14”を復活させるのは、100年前に生み出した当事者であるドイツ・トーネット社の義務だったからです。ですから、その後現在まで変わらず制作・販売され続けている、ドイツ・トーネット社のNo.214のみがNo.14の正当なる後継者といえるのです。またこれと同じことがトーネット・ブランドのバウハウスシリーズにも当てはまります。モダンデザインの歴史的記念碑も、1920年代の開発以来、ドイツ・トーネット社フランゲンベルグ工場にて生産され続けています。

伝統は新しい時代を生きる者にとって、非常に恵まれた遺産でありながら、それを継承し続けることの難しさと打ち破ることの苦しみが重くのしかかってきます。しかし、ドイツ・トーネット社は歴史的遺産を頑なに守るだけでなく、常に新しさを模索しながらも真摯な企業体制を貫いてきました。このバックボーンを持つ商品のみが、180年以上の歴史を誇り、ミヒャエルの精神を受け継ぐ「THONET」のブランドを冠するに値します。

現在のトーネット社は、クラウス、ピーター、フィリップの三兄弟を中心に、伝統と革新に挑み続けています。



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